三宅島に着いて最初に宿の方から言われた一言が、「ここ最近、何も釣れていないんだよね」でした。
さすがに出鼻をくじかれました。でも結果的には、人生初のシマアジを手中に収め、30cm超えの尾長メジナを連発するという、予想を大きく上回る釣行になりました。
2026年2月28日〜3月1日、一泊二日の三宅島フカセ釣り釣行記を丸ごとまとめます。ダツの猛攻をどう乗り越えたか、現地での餌の調達はどうするか、三池港のどこを攻めたか、できる限り詳しく書きましたので、参考までに。
釣行概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 釣行日 | 2026年2月28日(土)〜3月1日(日) |
| 釣り場 | 三宅島・三池港、湯の浜漁港 |
| 釣り方 | フカセ釣り(ウキフカセ) |
| 主な釣果 | シマアジ38cm×1、尾長メジナ30〜33cm(複数・リリース)、ムロアジ複数、タカベ25cm×3、イスズミ40cm×1、その他外道 |
| 移動手段 | 東海汽船・橘丸(竹芝〜三宅島) |
| 宿 | 薄木荘 |
出発:竹芝桟橋から橘丸へ
2月27日の22時、竹芝桟橋に到着しました。乗船券の発券を済ませ、そのまま橘丸に乗り込みます。

この日は天候不順で「条件付き出航」の扱いでした。条件付き出航とは、気象や海象の状況によっては着岸できずに引き返す可能性がある、という条件のもとで出港する形態です。三宅島〜八丈島航路はこの条件付きになることがそれなりに多いのですが、三宅島には大型船が接岸できる港が三か所あります(錆ヶ浜港・三池港・伊カ谷港)。風向きに合わせて使う港を変えられるため、就航率自体はかなり高いです。体感では伊豆大島に次ぐくらい安定しています。よほどの大荒れでない限り、そこまで心配しなくて大丈夫だと思います。

22:30には東京竹芝桟橋を出発。その後すぐにレインボーブリッジの下を通過し、東京の夜景を眺めることができます。
三宅島への到着は翌朝5時。船内でやることもないので、23時過ぎには就寝しました。
1日目朝まずめ:三池港での釣り開始
5時に三宅島着。宿の送迎車が来てくれていました。
車内で釣果の話を聞くと、「最近ほんとに何も釣れていない」「メジナもここ数年はずっとダメ」とのこと。原因は黒潮大蛇行です。三宅島-八丈島に走る黒潮の本流が安定せず、海水温が落ち着かない状況が続いていました。2025年4月ごろに大蛇行自体は終息したものの、それに伴う急激な水温・潮流の変化が海の環境を乱し、昨年はかなり厳しい状況が続いていたそうです。そこから約一年、少しでも釣果が出れば……という気持ちで荷物を置き、レンタカーを借りて三池港へ向かいます。
ここで三宅島の釣りにおいて重要なポイントを一つ。フェリーの到着が朝5時なので、荷物を宿に置いてすぐに朝まずめの時間帯に釣りができます。日帰りや一泊二日の短期遠征でも、初日から最大限に竿を出せるのが三宅島のいいところです。
6時半から釣り開始。
堤防の折れ目から先は時折波をかぶっていたため、駐車スペース真横の堤防付け根付近で釣りをスタート。遠目に見るだけでは大丈夫そうに見えても、定期的に大きな波が来ます。離島の釣りは、堤防であっても十分に安全マージンを確保し、必ずライフジャケットを着用しましょう。
最初の仕掛けは0ウキ、ハリス10m、ガン玉なしの全誘導です。潮に馴染ませながらゆっくり落とすスタイルで始めると、開始早々、良型のムロアジが連発しました。幸先がいいです。

これが爆沸きして付けエサを取りまくるようになると厄介なのですが、多くの場合は潮が変わる一瞬のタイミングだけエサを取り、それ以外はあまりエサに反応しません。また、エサを取る層がはっきりしていることも多く、避けることもできます。
とはいえ新鮮なものは味も良いので、釣り人の特権ということで数匹即座に血抜きしてキープ。
ダツの猛攻と仕掛け変更の判断
7時を過ぎたあたりから潮が走り始め、状況が一変しました。
少し沖に投入するたびに、どこに入れてもダツが連発します。ダツはフカセ釣りの大敵です。表層付近を高速で泳ぎ回り、撒き餌に混じった刺し餌を片っ端から横取りしていきます。しかも針に掛かると細長いクチバシの縁にあるギザギザの歯でハリスを傷つけるため、ほぼ毎回針を結びなおす必要があり厄介です。
そこで仕掛けを大幅に変えました。G3のガン玉をウキ止めゴム直下に打った半誘導仕掛けに切り替え、仕掛けを素早く沈めてダツに餌を取られる前に深い棚(4ヒロ=約6m)まで入れてしまう作戦です。
シマノゼロピットDVCなら、糸を切る事なく、素早く全誘導仕掛けと半誘導仕掛けを切り替えることができます。
シマノゼロピットDVCタイプD浮力00から、シマノゼロピットベイシスG3に変更しました。
また、全誘導仕掛けでは糸抜けを良くするためパイプに突っ掛かりのない仕様になっており、そのままだとウキ止め糸が止まりません。そこで、釣り研の後付けシモリ(ULシモリ2)を使用します。これがシマノゼロピットのパイプにシンデレラフィットするので完璧です。
さらに撒き餌の打ち方も工夫しました。まず「先打ち」で撒き餌を投入してダツの群れを一カ所に引き付けます。そこから離れたポイントに仕掛けを入れ、その後「後打ち」で仕掛けに合わせて撒き餌を追加する形をとりました。ダツを撒き餌で足止めしている間に、仕掛けだけを深い棚に滑り込ませるイメージです。
これが大正解でした。この変更を境に、ヒットが連発し始めます。
人生初シマアジ、38cm
8時ごろ、堤防から20mほど沖に出ていた潮のヨレを流していると、ウキが突然消し込みました。
合わせると竿が思い切り捻り込まれます。重量感はそこまで重くないのですが、その割に走りが速くパワーがあります。丁寧に寄せてくると、水面下に白い腹がちらつきました。シマアジです。
サイズは38cm。特別大きいわけではないのですが、私にとっては人生初のシマアジでした。
あまりの嬉しさに思わず同行者に写真を撮ってもらいました(笑)

興奮が冷めないまま同じパターンで攻め続けると、コンスタントにウキが沈みます。上がってくるのは30〜33cm前後の尾長メジナです。関東の釣り場なら間違いなく持ち帰るサイズですが、三宅島基準では「まだ小さい」。全部リリースしました。


ルアーを投げていた同行者はショゴ(カンパチの幼魚)を上げていました。朝からなかなかの釣果です。
昼休憩とホテル海楽の餌調達事情
初日の朝まずめにして既にかなりの好釣果で、気持ちに余裕があります。普段の離島遠征では昼飯を食べる間も惜しんで釣りをするのですが、のんびりご飯を食べることに。
向かったのは三池港近くの「ホテル海楽」。宿泊者以外も使えるレストランがあり、豚トロ定食をいただきました。正直めちゃくちゃ美味しい。

ホテル海楽には釣具店も併設されており、こちらも宿泊者以外も利用できます。午後分のオキアミと粉餌をここで購入。
驚いたのは価格です。オキアミ(生)3kgが1,400円。離島価格どころか、都内の釣具店で買うより安いです。粉餌もV9・爆寄せグレ・湧きグレ遠投など主要なものは一通り揃っていました。三宅島遠征なら、餌は全部現地調達でも問題ないと思います。
欲を言えばV9の徳用サイズが欲しかったです。式根島はオキアミが少し高い代わりにV9徳用が置いてあります。島によって微妙に在庫の差があるので、撒き餌にこだわりがある方は持ち込んだ方が良いとは思います。私はマルキューさんのグレM.S.Pだけ持ち込みました。
↑固形物がグレの捕食スイッチを刺激するのか、かなりの高実績。今回は初日午前中分しか持ち込めず、釣果のほとんどはその撒き餌で出しました。
午後:湯の浜漁港チャレンジ
14時、湯の浜漁港へ移動。三池港に戻っても良かったのですが、別の場所も試してみたかったのと、午後の風向きを考えると湯の浜の方が釣りやすそうだったためです。
ところが潮がほとんど動いていません。仕掛けを入れても流れず、魚の気配も薄いです。しばらく粘ってやっとアタリが出たと思えばイシガキフグでした。

これ以上粘っても望み薄と判断し、夕まずめに合わせて三池港に戻ることにしました。
夕まずめ:三池港に戻る
16時半、三池港に戻って夕まずめ。
沖にはまだダツがいる気配があったため、引き続き半誘導仕掛けで深い棚を攻めました。ムロアジを数匹追加しながら釣り続けていると、突然鋭いアタリが出ます。合わせると今日一番の重量感で竿が大きく捻り込まれました。
暫くのやり取りの末寄せてくると、水面に白く光る影が浮いてきました。本命の大型メジナか、と思ったのですが……上がってきたのは40cm級のイスズミ。

狙いの魚ではないですが、引きは十分楽しめたのでヨシ。
2日目:朝まずめから帰路へ
一泊二日という日程なので、2日目は朝まずめが釣りのラストチャンスです。
6時、再び三池港へ。昨日より風が穏やかだったため、堤防の最先端部に入ってみました。
ところが潮の状況が難しいです。流れ自体は速いのですが、方向が定まらずゴチャゴチャとした感じで、潮目や筋がはっきりしません。払い出しに乗せて100m近く流してみるのですが、毎回流れる方向が変わってしまい、撒き餌との同調も怪しい状況です。
場所を変え、際の深棚を攻める釣りに切り替えました。するとタカベ25cm前後が3連続。悪くないです。
そのとき、際を狙っていた同行者の竿が大きく曲がりました。上がってきたのは40cmの尾長メジナ。

これはチャンスだと思い同じポイントを攻め続けましたが、その後は続かずタイムアップ。
宿に戻って荷物と道具を洗い、帰りのフェリーへ向かいました。
途中立ち寄ったスーパーの駐車場から沖を眺めると、三宅島が世界に誇る一級磯「三本嶽」の姿が見えました。

切り立った岩礁がただただかっこいいです。近年は不調の影響で渡船客も減ってしまっているそうですが、黒潮大蛇行が収束して潮の流れが戻りつつある今、これから復調していくことを期待しています。
13時半、橘丸に乗船。あっという間の釣行でした。
まとめ:三宅島は「釣れない」のか?
「最近何も釣れていない」との状況を聞いた出発直後の不安が杞憂に終わり一安心。
シマアジ38cm・尾長メジナ連発・イスズミ40cmと、東京近郊の釣り場ではなかなか経験できない密度の釣行になりました。黒潮大蛇行の影響がどこまで残っているか心配していましたが、少なくとも今回の釣行では十分すぎるほどの釣果が出ました。
ダツ対策の仕掛け変更(全誘導→半誘導+深棚狙い)と撒き餌の打ち方(先打ちでダツを引き付け、後打ちで仕掛けに合わせる)は、同じ状況に直面したときにかなり有効だと思います。ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
三宅島はまだリベンジしたいです。次は、40cmオーバーの尾長メジナを。
【今回の使用タックル】
- 竿:ダイワ インプレッサ 1.25号 5.3m
- リール:ダイワ シグナス2500XHG
- ウキ:シマノ ゼロピット DVC TYPE-A / TYPE-D・シマノゼロピットベイシス
- 道糸:ナイロン 3号
- ハリス:サンライン ブラックストリーム黒潮 2.0号
- 撒き餌:オキアミ3kg+マルキューグレV9+マルキューM.S.P.小粒
ダイワのインプレッサはコスパ最高でおすすめです。決め手はこの価格帯では他にない、IMガイド×カーボンソリッド穂先を採用していること。穂先絡みがほとんどなく、ウキを沈める釣りでも魚の食い込みが抜群に良いです。
初心者の方は絶対これ!というレベルでおすすめ。シマアジも口切れさせずすんなり寄せてこれました。
↑レビュー記事も作成しています。ぜひご一読ください。



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